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息を呑む繊細美 切り絵アート展 究極のカミワザ11作家 福岡県立美術館 感想


想像以上の多彩な表現
「切り絵アート展」福岡展へ!


【この記事の内容】
・展示
・感想 writer Miyu
・感想 東間 陽一 sieg2039
・関連展覧会


【展示】
2017年は 3.11―4.16 浦添市美術館(沖縄)、8.5―9.24 水野美術館(長野)開催。

会場内撮影禁止ですが、チケット受付の所に一部撮影OK作品がありました。

11作家が集結、展覧会が一挙開催されるのは、今回初めてとのことです!

1枚の絵に裏から光を当てると、重ねた作品が浮き上がり画面が変わる「一画二驚」(いちがにきょう)という珍しい技法も。

この技法(作風)には1つの切り絵が2つの表情をみせ、その2つの表情の中に、物語とメッセージが込められています。

11人の作家さんそれぞれの個性、作風、技法、表現…多様性に富む、多彩な作品が楽しめるおすすめの展覧会です。



【感想】
福岡展、入場者1万人突破!

2ヵ月前の4月、「レオナルド・ダ・ヴィンチとアンギアーリの戦い」展をみに福岡市博物館へいった時――

掲示板に「切り絵アート展」のポスターが貼ってあり、気になってました。

現代作家さんの展覧会へいく機会はあまり無く、とても新鮮でしたね。

皆さんの近くの美術館に展覧会が来たらぜひ、鑑賞に行かれてみて下さい。

それでは
11作家さん、作品の感想です。

蒼山日菜さんの『Voltaore(ヴォルテール)』 何と、文字が刻まれてます!

『神馬(しんめ)』『クリスマスシーン』1枚もののレースのように繋がってる繊細な作品、ファンタジーと中世の間をたのしく彷徨う。

井出文蔵さんの『一寸法師』『駆けよ子うさぎ』 昔なつかし民話、紙芝居のように味わい深くほっこり。

元祖切り絵という感じで面白い。



酒井敦美さんの作品は一画二驚という技法、順光・逆光で異なる2つの表情をみせます。

枝だけの木に銀河のような花が咲く『春の羽』、部屋でお絵描きしてる少女がいつのまにか、月と星空を背景にメルヘンな『夢との旅』。

辰己雅章さんの童話の世界

『赤ずきん』の木々や花々のさざめきが聞こえてくるよう、絵画のように緻密で壮大な『羅漢さん』。

筑紫ゆうなさんの作品はモダンでお洒落なパステルトーン、お花と動物たちが戯れてて微笑ましい。

紙が幾重にも重ねられた重層的で奥行きを感じさせる、彫紙(ちょうし)アートという絵画的技法の、林敬三さん『七人の侍』『妖精』。

凛々しいフクロウ、丸っこいかわいいフクロウ、違った表情が楽しめた。




歌舞伎の立姿を連想させる百鬼丸さん作『武田信玄』、必殺仕事人のような『無言殺剣火縄の寺』

光と空間の効果的な使い方、捕物帳のようなムードを醸し出してて、いい。

プロデビュー後はなんと、1万点余を制作されているとのことでした!

福井利佐さん作『KIRIGA 2』は大胆な構図、繊細な描写がすばらしい。

流れるような鯉たちの尾が幻想的な『carp IV』、ステンドグラスのような鮮やかさ、生命の躍動美を感じた。

柔らかい色ながら勢いのある、柳沢京子さん作『浅間を駆ける』、劇的な光と影のコントラスト『奈良井の雨』。

ノスタルジックな、温かく包み込んでくれるような、長野の風景美。

『抒情する蛍』には柿の渋エキスが使われてるそうで、深みある色合いです。



最後に――

倪瑞良さん、関口コオさん
2人の世界観に圧倒された!

『近松心中物語』は私、『薔薇色の季節』は相方の東間陽一セレクトです。

倪瑞良さんの作品には宗教画のような崇高ささえ感じる、壮大な世界観。

『光陰の理~ときのことわり~』他展示されており、切る(描く)という行為が祈りにも思える神々しさでした。

『近松心中物語』は 2005年、フランス・パリ国際サロン展でユニベールデザール賞受賞。

2010年、「関口コオきり絵美術館」地元・高崎市箕郷町にオープンしました。

ご本人がおられる美術館は珍しく、ファンの方には嬉しいし、初めての方でも親近感がわきますね~。

昔、近松門左衛門の『冥途の飛脚』を読み、五社英雄監督『女殺油地獄』を映画鑑賞したこと、懐かしく想い出しました。




女の情念を撮らせたらピカイチの、いまは亡き、五社監督ですが――

関口コオというフィルターを通して新しくよみがえり、美しく表現していると深く感動。

作者の近松門左衛門も
喜んでるのではないでしょうか。

切り絵アート福岡展の公式サイトの解説を見てみると…女性作家さんは目が印象的な美女ばかり。

男性作家さんは巨匠的な貫録で、飄々とした独特の雰囲気の方々という印象。

「細部をよく見て切り抜きたい
 表現したい!」

そのこだわりと想いが、そのような人相を形成して行くのかな…と感じた。

前日は暑かった…足がぱんぱん痛くなり、ホテル着いて爆睡しました。

雨の季節、すずしい美術館でみんなでアート鑑賞、いかがでしょうか。

究極のカミワザ11作家
おすすめの展覧会です。

運営・編集 writer Miyu


ジャパニーズ切り絵 ザ・サムライ Japanese cutout:The Sumurai

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【感想】
藤城清治先生の展覧会に引きつづき今回、福岡の展覧会にやってきました!

展覧会2つだけにするか迷ったけど鑑賞したいのが多かったので、久しぶりに泊りがけでツアー敢行。

富士川・切り絵の森美術館(山梨県身延町)から遠路はるばる持ってきて頂いたお陰で、いいもの見れました。

切り絵は中学生以来
やってませんね…

PCソフトでモノクロ影絵なら
簡単につくれます。

3Dソフト故障中の今(涙)、原点回帰としてアナログ作業ふやす予定。




やはり、現物を鑑賞するとワクワクして、制作意欲が湧いてきますね~♪

切り絵はとくに制約が少ないので、アイデア次第で無限大に制作できる。

立体的な切り絵はつくったことがないので、トライしてみたいものです。

大きい彫刻をつくる前にエスキース(下絵)としての切り絵だと、コストを下げて創ることができます。

1番好きなのは立体的な百鬼丸さんの作品、立体的で渋くお気に入り。

反則技かも知れませんが、カッティングマシンも売っていますね(汗)



昔働いてた看板屋にあった。
今調べても小さい家庭用も売ってる。

Illustrator で線データを作れば
微細なものもできます。

手作りで苦労して作った方が
愛着でますが^^

巡ったつもりでいましたが、まだまだ、未知の美術館がありますねぇ。

いつか時間が取れたら、全国の美術館を完全網羅してみたいものです。

菊池市の図書館 KiCROSS に、ポップアップアートの本が置いてあった。

写真を主に使用したものでしたが。

クリエイターは
1から作らないといけません。



蒼山日菜の12か月のレース切り絵

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かもめ~る、年賀状は毎年出してるのですが、改造してポップアップカードにすると、ウケがいいかも。

ここでカッティングマシンがあれば量産できるけど、ま~マシンは数万円単位なので、元を取るほど使うのは大変そうですが。

仮にそれで注文が少しずつ取れれば
採算が合うかもしれません。

今回の小旅行でやはり
寄ってよかった展覧会でした!

もっとワクワクするもの
生み出して行きたい。

写真 sieg2039
   東間 陽一 Yoichi Azuma


【関連展覧会】



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