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謎に包まれた絵師、東洲斎写楽 江戸時代のデフォルメ・ブロマイド 浮世絵掛軸
東洲斎 写楽
(とうしゅうさい・しゃらく
生没年不詳)
江戸時代中期の浮世絵師。本名や出生地など長きに渡り不明の、謎に包まれたミステリアスな絵師です。
浮世絵界に彗星の如く現れ、1794―95年にかけて約10ヵ月の間に、約145数点の錦絵作品を出版した後
忽然と、浮世絵の世界から姿を消してしまいました。同時代の浮世絵師では喜多川歌麿、葛飾北斎
歌川広重が有名です。現代でいうなら写楽の描く絵は、デフォルメ・ブロマイドという感じですね。役者の
個性や特徴をデフォルメ(誇張・強調)して、大胆かつ巧みに表現しています。ダイナミックな表情やポーズが
強烈な印象を放ちます。イケメン歌舞伎役者の個性を、かなり強調した絵ですね。強烈すぎて、当時は
受け入れられなかったのでしょうか? しかし、20世紀初頭、ドイツの心理学者ユリウス・クルトがレンブラント、
ルーベンスと並ぶ、3大肖像画家の1人として紹介する程、海外でも高い評価を得ているそうです。
躍動感あふれる、迫真の歌舞伎役者絵です。早過ぎた天才というのは、いつの時代にも在るもの。
天才の天才たる所以ですね。
写楽 歌舞伎 浮世絵掛軸 K9073
歌舞伎の浮世絵掛軸 東洲斎写楽
後世になって有名になる芸術家って、いますよね。インターネットという社会の新しい枠組みが出来てから
その傾向は今後、より強まって来るのではないかと、思ったりするのですが。才能実力はあるのに
時代に埋もれていった人々がある日突然、ネットで有名になったり、その人の作品が脚光を浴びるとか
そうあり得ない話ではないと思います。それだけ、個人の可能性が開かれてきた、素晴らしい時代に
なったという事でしょう。東洲斎写楽が現代に生きていたら、カリスマ絵師になってたかも知れないですね。
ユニークなデフォルメ絵師、東洲斎写楽の歌舞伎役者の浮世絵の掛軸が、ネット通販購入できる時代。
市川蝦蔵の 『竹村定之進』、二世市川高麗蔵の 『志賀大七』、三世大谷鬼次の 『奴江戸兵衛』。
今にも画面から現れて、所狭しと動きだしそうな躍動感です。東洲斎写楽からエネルギーを貰いました!
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